AGA（Androgenetic Alopecia：男性型脱毛症）は、男性によく見られる進行性の脱毛症です。思春期以降に始まり、額の生え際や頭頂部の髪の毛が薄くなるのが特徴です。

AGAの原因

AGAの主な原因は、遺伝的要因と男性ホルモンの影響です。体内の男性ホルモンの一種であるテストステロンが、5αリダクターゼという酵素によって「ジヒドロテストステロン（DHT）」という強力な男性ホルモンに変換されます。このDHTが、毛根にある受容体と結合することで、髪の毛の成長期を短くし、健康な太い毛が育たずに、細く短い毛が増え、やがて抜け落ちてしまうのです。このプロセスが繰り返されることで、徐々に薄毛が進行します。

AGAの症状

• 生え際のM字型脱毛: 額の生え際が後退し、M字型になることが多いです。

• 頭頂部のO字型脱毛: 頭のてっぺん（つむじ周辺）が薄くなります。

• 軟毛化: 髪の毛が細く、短く、柔らかくなるのが特徴です。

• 進行性: 何もせずにいると、脱毛は徐々に進行していきます。

AGAの治療

AGAは進行性の病気ですが、適切な治療を行うことでその進行を抑制し、改善を期待することができます。主な治療法は以下の通りです（３．は当院で実施しておりません）。

1. 内服薬による治療

   • プロペシア（フィナステリド）／ザガーロ（デュタステリド）: これらの薬剤は、AGAの原因となる5αリダクターゼという酵素の働きを阻害し、DHTの生成を抑制することで、抜け毛を減らし、発毛を促進します。毎日継続して服用することで効果が期待できます。

   • ミノキシジル内服薬: 血管を拡張し、毛乳頭細胞や毛母細胞を活性化させることで、発毛を促進すると考えられています。

2. 外用薬による治療

   • ミノキシジル外用薬: 頭皮に直接塗布することで、毛乳頭細胞や毛母細胞を活性化させ、発毛を促進します。市販薬としても広く利用されています。

3. 当院では行っていませんが、参考までにその他の治療を説明します

   • 注入治療（メソセラピーなど）: 成長因子や栄養成分を頭皮に直接注入することで、発毛環境を整える治療です。

   • 自毛植毛: 自身のAGAの影響を受けにくい後頭部や側頭部の毛髪を、薄毛の気になる部分に移植する治療です。

AGA治療は継続が重要であり、効果を実感するまでには通常3〜6ヶ月程度の期間が必要です。また、治療効果には個人差があります。当院では、患者様一人ひとりの状態やライフスタイルに合わせて、最適な治療プランをご提案いたします。気になる薄毛の症状がございましたら、お気軽にご相談ください。

 

• 頭頂部の毛量が気になる
• 色々試したが効果の実感がない
• 安全に治療したい
• 髪が部分的に痩せてきた
• 抜け毛が多い
• 周囲の目が気になる（頭を見られている気がする）
• 進行する前に治療したい

AGA治療薬には大きく分けて「内服薬」と「外用薬」があり、それぞれ異なるメカニズムでAGAの改善を目指します。ここでは、それぞれの特徴をわかりやすくご説明します。

AGA治療薬：内服薬（飲み薬）の特徴

主な薬剤: プロペシア（フィナステリド）、ザガーロ（デュタステリド）、ミノキシジル内服薬

作用メカニズム:

内服薬の多くは、AGAの根本原因にアプローチします。

• プロペシア・ザガーロ: AGAの原因となる男性ホルモン「ジヒドロテストステロン（DHT）」が体内で作られるのを抑えることで、抜け毛の進行を食い止め、健康な髪が育ちやすい環境を整えます。特に、5αリダクターゼという酵素の働きをブロックします。

• ミノキシジル内服薬: 血管を拡張し、毛乳頭細胞や毛母細胞を活性化させることで、発毛を促進すると考えられています。

メリット:

• 根本原因へのアプローチ: DHTの生成を抑えることで、AGAの進行を効果的に抑制します。

• 手軽さ: 毎日決まった量を飲むだけで済むため、手間がかかりません。

• 広範囲への効果: 頭皮全体に作用するため、局所的な薄毛だけでなく、広範囲の薄毛にも効果が期待できます。

デメリット:

• 全身への影響: 薬の成分が全身に吸収されるため、副作用として性欲減退や勃起不全などが報告されています（ただし、発生頻度は低いとされています）。

• 女性や未成年への禁忌: 女性や未成年者は服用できません。特に妊娠中の女性が触れると、胎児に影響が出る可能性があるため注意が必要です。

• 即効性はない: 効果を実感するまでには、数ヶ月〜半年以上の継続が必要です。

AGA治療薬：外用薬（塗り薬）の特徴

主な薬剤: ミノキシジル外用薬

作用メカニズム:

• ミノキシジル外用薬: 頭皮に直接塗ることで、毛母細胞を刺激し、髪の毛の成長を促進します。具体的には、毛細血管を広げて毛乳頭への血流を増やし、毛母細胞に栄養が行き渡りやすくすることで、毛包を活性化させ、発毛を促します。

メリット:

• 局所的な作用: 頭皮に直接塗るため、薬の成分が全身に及ぶ影響が比較的少ないとされています。

• 手軽に始めやすい: 薬局などでも購入でき、医師の処方がなくても始めやすい場合が多いです（ただし、医療機関での相談が推奨されます）。

• 発毛促進効果: 発毛効果が期待できます。

デメリット:

• 塗布の手間: 毎日決まった回数、頭皮に直接塗る必要があります。

• 局所的な副作用: 頭皮のかゆみ、かぶれ、赤みなどの皮膚症状が出ることがあります。

• 塗布部位以外への影響: 塗布した液が顔などに垂れて、意図しない部位に多毛が生じる可能性もわずかにあります。

• 根本原因への直接的なアプローチではない: 抜け毛の原因であるDHTの生成を直接抑える作用はありません。

AGA治療では、これらの内服薬と外用薬を組み合わせて使用することで、より高い効果が期待できる場合があります。ご自身の薄毛の進行度合いやライフスタイル、体質などを考慮し、医師と相談しながら最適な治療法を選択することが大切です。

 

AGA（エージーエー）は抜け毛･うす毛がゆっくりと進行していきます。
また、額の生え際や頭頂部の髪が、どちらか一方、または双方から薄くなります。毛包が十分に成長しないため、髪の毛が太く長く育たないうちに抜けてしまいます。
ただし、AGA（エージーエー）では普通、うす毛になっていても、うぶ毛は残っています。毛包が存在している限り、髪の毛は太く長く育つ可能性がありますので決してあきらめる必要はありません。

1. ご予約・受付

薄毛が気になり始めたら、まずはお電話またはウェブサイトからご予約ください。ご来院いただきましたら、受付で保険証をご提示いただき、問診票にご記入いただきます。問診票では、薄毛の状況、発症時期、これまでの治療経験、健康状態などについてお伺いします。

2. 医師による問診・診察

ご記入いただいた問診票を元に、医師が詳しくお話を伺います。現在の薄毛の状態（生え際、頭頂部など）、髪の毛の細さ、抜け毛の量などを確認します。

この際、AGA以外の脱毛症の可能性がないかどうかも確認します。患者様のご心配な点やご質問にも丁寧にお答えしますので、何でもお気軽にご相談ください。

3. 治療内容のご提案・説明

問診と診察の結果に基づき、医師が患者様お一人おひとりに最適な治療プランをご提案します。

• 内服薬: AGAの進行を抑える薬（プロペシア、ザガーロなど）

• 外用薬: 発毛を促進する薬（ミノキシジル外用薬など）

• その他の治療: 状況に応じて、注入療法などもご説明することがあります。
  
  それぞれの治療薬の効果、副作用、費用、治療期間などについて、詳細かつわかりやすくご説明します。疑問点があれば、遠慮なくご質問ください。

4. 治療開始・お薬の処方

ご納得いただけましたら、治療を開始します。当日からお薬を処方いたしますので、ご自宅で指示通りに服用・使用を開始してください。

5. 定期的な経過観察

AGA治療は継続が重要です。通常、1〜3ヶ月に一度程度の頻度で定期的な診察にお越しいただきます。また、再診については、オンライン診療も対応させていただきますので、対面診察時にご相談ください。

• 治療効果の確認: 薄毛の進行が止まっているか、発毛が見られるかなどを診察します。

• 副作用の有無の確認: 服用・使用している薬による副作用がないかを確認します。

• 治療計画の見直し: 効果が不十分な場合や、副作用が気になる場合には、治療計画を適宜見直します。

AGA治療は、継続することで効果を実感できることが多いです。不安なことや気になることがあれば、いつでもご相談ください。私たちと一緒に、自信を取り戻すためのAGA治療を始めましょう。